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スペシャル対談企画#009 BITTER編集長 東宮昌之× DOWBL TAISHI対談

time 2015/09/02

スペシャル対談企画#009 BITTER編集長 東宮昌之× DOWBL TAISHI対談

現在、若者のファッションシーンのメインとも言える雑誌「BITTER」。
【ビタ男】という新境地のスタイルを確立し、業界から最も注目を浴びている雑誌の編集長を務める東宮昌之氏と、同じく注目を浴びている業界の異端児であるDOWBLディレクター兼モデル・TAISHIが対談。
業界が盛り上がり最高潮の今、お互いのファッションシーンについて感じている事を今回赤裸々に語ってくれた。

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1、トレンドを創り続けるバイタリティとは

T)東宮さんとこうやって改めて対談するって初なのでちょっと緊張しますね(笑)。

東)たしかに(笑)。普段は撮影とか展示会で何気なく世間話する程度だしね。

T)今日は対談という事で、色々お話を聞けたらなと思いますので宜しくお願いします!早速なんですが、DOWBLは自分が良いと思った物や、これからトレンドはこうなっていくんじゃないかって創造する事をいつも服に落とし込んで表現していて。東宮さんは「メンズエッグ」や「BITTER」というその時代ごとの若者のトレンドをキャッチして雑誌に落とし込んで発信しているわけですけど、“常に先を走り続ける“バイタリティ(生命力)ってどこから来るものなんですか?
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 東)俺が今年41歳なのね。この歳って10~20代からするとオッサンなんだけど、結局年齢重ねてても、自分が10~20代の時は当時流行ってるモノに食いついてたわけよ。そんな青春時代を過ごして、社会人になってからは当時月刊化になる前の「egg」の編集スタッフとしてこの業界に入って。「流行に対しての付き合い方」は違うんだけど、常に「ユースカルチャー」に自分が身を置いてるからずっとそこがベースになってるんだよね。ある意味、この道でしか生きられない。流行をキャッチするってのが生活のベースだから、自分が一番特技である今の仕事で生きていくっていう覚悟をしたんだよ。自分から何かドーンと仕掛けようっていうのは意外と無くて、結果的に出来上がってったというか。ただ得意な事をやってただけなのかも知れないね。

T)流行を模索するというより、そこに自然発生している流行を“見つける”という。

東)そこにある流行を俺が雑誌としてどう料理して見せるか、というのが得意なのかなってね。

当時俺が10代の頃は古着やゴローズが流行りだした時で、古着の取り入れ方も自分で創意工夫してて。ファッションに対して今に繋がるベースを10代の頃から体験してるから、年齢は離れてても若い子と共通点があるんだよね。あとさ、出口が一緒なんだよね。オネーチャンにモテたい、目立ちたいとか。アイツより凄いって思われたいとかね。

大人になるにつれて、結婚して服買わなくなるとか、仕事だから服着られないとかいろいろ制約が出来てファッションから離れちゃう人が増えるんだけど、若くて自由なうちはそういう理由で成り立ってるのかなって。

T)なるほど。自分の場合は“直感“を信じるというか。新しい流行りを創れるわけでも無いし、後追いでこれが流行ってるからすぐやろうっていうブランドでも無いんで、いち早くトレンドをキャッチしようって。でもそこを念頭に置いとくと、自分の直感を信じるしか無いんですよね。日々自分の直感を正しいと思えるように、普段から色んなショップやブランド、施設だったりを沢山リサーチして、「直感の裏付け」にしています。良いと思うだけじゃなくて、その良い物に自分らしさを足すというか。その為に毎日、外に出て街行く人も見るし、それこそモテたいって思ってる人がどこに集まるのか。その場所にも行ったりします。

東)難しいよね、この業界って。決まりも正解も無いじゃない?これだ!と思ってバーンとやっても、当たるか外れるかなんて保証も無いし。

T)最終的には人それぞれの趣味嗜好ですからね。でも正解が無いからこそ、直感を信じてそれに共感してもらえるようにいろんな面において努力する。それしか無いなって思ってます。まあ、こういう事は服が好きだから出来るっていうのが一番大きいですけどね。

東)絶対『好きだから』っていうのがベースに無いと成功しないよね。TAISHIの直感を信じてっていうのもさ、得意なジャンルだからこそ直感を信じてるから、着いてきてくれるお客さんが多いんだと思うな。俺から見てもDOWBLは当たってると感じるしね。自分の全く知らないジャンルで直感信じたって絶対当たらないじゃない?

T)確かに好きって気持ちは一番大きいですよね。この仕事って実はすごい地味だったりもするし、何時間も生地帳に目を通して、グラフィック作成して。休みもほとんど仕事して…好きじゃなったら絶対ここまで頑張れない(笑)。


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、BITTERというカルチャー

東)「BITTER」って、リーダーシップとれる若い子達のユニフォームの様な立ち位置にあるんだよね。色黒でヒゲ生やして髪はビッチリ決めて、原色の服着てタトゥー入れて体鍛えてっていう。それってさ、インドアの恰好じゃないじゃない?外出て狩りをするスタイルっていうかさ。それが時代を経て今のBITTERモデルみたいになったのかなと。その対極に中性的なファッションとかあるじゃない?でも彼らは群衆の中のリーダーは張れないと思うんだよ。男性的ではないというか。

T)確かに本質を突いてますよね、BITTERのカルチャーって。何にでも言える事ですけど、モテるにしても外見だけじゃなくて内面もというか、結局見た目だけじゃ男も女も着いてこないですし。

東)雄の本能的に肌黒くしたりヒゲ生やして体鍛えてっていう奴がリーダーシップ張ってまわりを引っ張ってくと思うんだよね。俺はBITTERでそこを拾ってるのかも知れないね。


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、ファッションが変わってきてる?

東)ファッションというかトレンドって、完全に崩壊してきてるよね。実用的であったり目的がはっきりしてる物だけとか。ファッション特有の自己満足さが無くなりつつある。他人の評価が無いと成り立たなくなってきてて。ちょっと前だったら自分だけがわかってたり同じ趣味の人だけがわかる貴重なモノを身に着けてるだけで満足できたんだけど、今それをわかる人も少ないし。そういう部分に対してどんどん世間の興味が無くなってるよね。そうなってくると、何となく取り繕ったファッションでいいっていうか、そこにお金をかけなくなってくるよね。

T)確かに、目的があってのファッションというか。例えば海の近くに住んでるから海っぽいファッションするとか、モテたいからモテそうな目立つ服を買う。逆に言えば、目的がないと興味が無かったり。「ファッション」ではなく「手段」になってきてますよね。

東)そうそう。それが安い値段で季節で変えられるからいいか、みたいな。「今日は買い物で散財するぞー!」みたいなイベントじゃ無くなってきてる。お年玉もらったらセールで買うぞっていうさ。あの情熱が薄くなってきてるのかな。ファストファッションの影響も大きいよね。1000円2000円で何となく作れるじゃない。街を歩いても平気なシンプルなファッションからトレンドっぽいファッションまで。

T)街を歩いてもすれ違うだけならハイブランドの無地Tシャツじゃなくても1000円のTシャツ着ててもわからないですからね。

東)そこの違いに拘れるのは本当の富裕層だけだよね。年取った金持ってる人とか若くして事業で成功してる人とかさ。メンズエッグやってる頃は雑誌の発行部数に比例して、拘ってる人や女抱くぞみたいな野心もった若い読者がほんと多かった。規模も全国的にデカかったしね。今ってドンドンいろんな事が細分化されて一部のカルチャーのファッションって全体でみると昔より縮小してるよね。
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T)自分が思うのは、ライフスタイルが服だけじゃなくなってきてるなって結構前から感じてて。SNSも当たり前だし、「服買った」っていう投稿よりも「お洒落なカフェ来た」とか「ドライブ行った」とかの投稿も増えてるし、「モテる」って服だけじゃないなって。自分も思う事あるんですけど、服屋に行って服しか置いてないお店ってちょっとつまんないなって思っちゃいますね。服屋に服が置いてあるのは当たり前で、家に帰った時に部屋に飾りたいなって思える雑貨とか、絵とか、そういうものが置いてあったら気になってまた行きたくなる。自分で自分の買う立場としての気持ちの変化に気付いて。だからDOWBLはライフスタイルをトータルで演出できるように服以外の雑貨も展開しました。今DOWBLでやってる観葉植物やキャンドルもその演出の一部で。服の新作見るだけならネットでチェックできるし、月に1回は行きたくなるようなお店ってなんだろうって。買わなくても「あ、こういうの置いてるんだ」みたいな発見というか、そういうのがあれば面白いし、新しいの何か入ったかな?って気になるようなお店にしたいと思って。カフェもあるのでそのスペースも居心地良く演出したりしてますね。

東)3年前に渋谷にDOWBLが出来た時、カフェも一緒に始めたじゃない?その当時俺にはそれが理解出来なくて、なんでカフェなんだろう?って。でも1年くらい前からあそこにカフェがあるのは必然なんだなって思う様になったね。結局そういう事なんだなって。


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、BITTERとDOWBL_。

東)BITTERの企画を4年前にやろうと思った時に一番最初に話を持ちかけたのがDOWBLだったんだよね。あの当時は俺がこれからやりたいなと思ってる事をDOWBLしかやってなくて。不良っぽい人達の中でもキレイめというかお洒落してる人が増えたなって思ってて、それでBITTERを始めようと思ってて。当時はDOWBLが無かったら、それを考える基準が無かったよね。そういう点で見ると切っても切れないというか。

T)そう言ってもらえるとすごいうれしいですね。

東)アイテムを見てても思うけど、すごい柔軟だよね。一般的なファッションブランドってさ、自分達で縛りをつけたりするじゃない?「これしかやりません、これに特化しています」みたいなさ。

T)確かにブレちゃいけないとか、見えないルールみたいなものが色んなブランドさんにあったりしますよね。

東)その点で見るとDOWBLって結構攻めてる物とかジャンルレスな物が多いじゃない?そこがちょっと他とは違ったりするよね。

T)ファッションってもっと自由でいいなとは思いますね。みんな同じだったり流行り物ばかりだと個性がどんどん無くなって行くから、“らしさ”は出したいなって。あと「流行ってるからやる」だと嘘になるというか。例えば、「花柄が流行ってるからやる」じゃなくて、「花柄が好きだからやる」っていうのが根底に無いとコーデを提案するにも出来ないし、お客さんも参考にし辛いじゃないですか。やってる人間が好きだからこそ共感してもらえると思うんですよ。BITTERの読者の方にも想いが届いてくれるといいなって。


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、これからのHOTキーワードとは?

東)さっきTAISHIも言ったように、目的があってそこに服がくっついてて。きっと順番が変わってるんだよね。「カフェに来たよ」「ハワイに来たよ」とか、まずそこが重要であって、そこで服を見せびらかすのは二の次なのかなって。今ファッション業界で売れてる雑誌は、トレンドの最先端を紹介するよりも海外セレブのベーシックなライフスタイルを出して、この服をこうやって着る、みたいな切り口で。BITTERもトレンドを追っかけるというよりも、この服の使い方やこの服の使い道っていう様な出口を用意するようにしてる。「こういう恰好するとこういう結果になりますよ。」っていうのを何となく匂わせてる。このシチュエーションでシャツを着ると最大限のポテンシャルを引き出ますよっていう具合にね。

T)DOWBLもそういうライフスタイルとかシチュエーションの伝え方に結構拘ってますね。ウェブサイトだったり毎月のビジュアルもそうですけど。

東)確かにDOWBLのビジュアルイメージを見てると、来年の春夏もっとああいうイメージが主流になってくると思ってる。今以上に世の中がアウトドアになっていくと思うんだよね。DOWBLのイメージもさ、外のシチュエーションというかアウトドアだよね。

T)色んなシチュエーションを表現して、そこにDOWBLらしいライフスタイルを盛り込むようにしてます。こういうイメージを重ねて、こういう生活を送りたいなっていう人がDOWBLを好きになってくれたら嬉しいですね。DOWBLのHOTキーワードは「ライフスタイル」ですね、やっぱり。

東)HOTキーワードじゃないけどさ、けっこうヘルシー(健康)になっていくと思うんだよ。

タバコ吸ってる人も結構減ってるしね。飾らないというか、カッコつけすぎない感じかな。

「ヘルシー、アウトドア」がキーワードかな。


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、読者やBITTERファン・DOWBLファンに一言

東)雑誌読んで買ってね!だよね(笑)。でもさ、前から言ってるんだけど、DOWBLのビジュアルは毎回カッコイイしライフスタイルの演出がすごい的を得てるよね。DOWBLファンのみんなも、こういうライフスタイルに近づくとしたら、BITTERはベストな選択だと思うんだよね。チェックしておいて間違いは無いと思うしね!

T)ありがとうございます。今日いろいろお話できてホント光栄です!
DOWBLもBITTERにたくさん掲載されているんで、是非チェック宜しくお願いします!


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東宮昌之 1974年4月4日生まれ。千葉県出身。

BITTER編集長。

現在、若者のファッションシーンのメインとも言える雑誌「BITTER」。
【ビタ男】という新境地のスタイルを確立し、業界から最も注目を浴びている雑誌の編集長を務める。

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TAISHI   1992年生まれ。神奈川県出身。

華やかなラグジュアリーさと、洗練された男らしさを兼ね備えたブランド『DOWBL』のディレクター。そのファッションアイコンとしてのカリスマ性は各業界からも注目が集まっている。

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